GLOBAL CREATIVE TRIP

海外のブランド事例やクリエイティブトレンドをいちはやくレポート

カンヌセミナー2017 Day2

カンヌ2日目!

The Art of Experiential Marketing(体験型マーケティングの芸術)というセミナーの冒頭に出たスライドはこちら。

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4人中3人のミレニアルは、商品よりも体験にお金を費やしたい

 

こちらの統計は、最近参加する体験型マーケティングのセミナーの鉄板ネタとして絶対登場する...。体験を重視している若者たちが急増中、ということは、体験を重視しているブランドも急増中!ということです。

・59%のCMOは、継続的なつながりを持ち続けるために、体験が重要である、と思っている

・3人中1人のCMOは、21~50%の予算をブランドエクスピリアンスに投じる予定

・10人中9人のCMOは、エクスピリアンスがより強いエンゲージメントを生む、と信じている。

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ということで、ブランド側が「体験」の大切さを実感する中、Brand Homeと言って、ブランドに馴染みのある場所での体験提供(主に歴史館だったり、工場見学)に力を入れるブランドが増えています。

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その中で3社、ハイネケン、フォード社、ペルノ・リカールがセミナーに登壇。

ハイネケン

ハイネケンのBrand Homeは、ハイネケンの創業の土地であるアムステルダムにあるブランドツアー。20から35歳を主にターゲットとしており、同じ年代のツアースタッフによって、ミレニアル世代が欲している接し方、サービスを提供できるようにしている。

 

フォード社

こちらも創業土地であるデトロイトにある工場見学ツアー。2004年、創業100周年を迎えた記念にオープン。去年、F-150というフォード社の新しい、最も革新的なトラックに費やしたイノベーションを来場客に体感してもらうため、見せ方に一段とこだわったショーを制作。デジタルトレーシング、プロジェクションマッピング、レーザー、ロボットでMultisensory(多感覚)でイノベーティブなショーを実現。

 

ジェイムソン・ウィスキー(ペルノ・リカール

前から創業土地にあったジェイムソンの博物館を、こちらもフォード社と同じく、今年、大きくリニューアルオープン。アイリッシュウィスキーであるジェイムソンの主要客は昔はおじさまが多かったのがここ近年、イベントなどの体験型マーケティングを通して若者層のファンを取り込んだことに成功し、話題となっています。今回の博物館リニューアルについて、特に経営がうまくいっていなかった、ということではなく、ブランドの見せ方が一方的に歴史を見せていく博物館をもっとインタラクティブなものにしたかったから、リニューアルに踏み込んだ、という。

 

体験とは、五感で味わうもの

「体験型」といっても、消費者に来てもらう、というだけではなく、来場してもらい、見て、聞いて、味わって、触って、匂って、とMulti-sensory(多感覚)なストーリーテリングが重要、というのが分かります。

 

最後に、セミナーで紹介されていたエモーショナルなエンゲージメントの鍵となるもの。

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Start in the Heart

ブランドのコア、目的はなんのか。

Know Your Destination

ブランドのルーツはどこか。

One Unifying Theme

共通しているテーマを持つこと。

Take Guests On A Journey

ゲストに「ブランド」の旅を提供する。

Engage All Five Senses

5感すべてを使う。

Quality & Delivery Matter

クオリティと完成度は重要である。

Be  Alive!

命を吹き込む。