GLOBAL CREATIVE TRIP

世界各国を旅しながら働く児玉が、海外のクリエイティブトレンドをいちはやくレポートします。

カンヌセミナー2017 Day7 Burger King

カンヌ7日目!本日の注目セミナーは、今年カンヌのCreative Marketer of the Yearを受賞したバーガーキングです。

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セミナー題名はずばり

HOW TO SUCK LESS AS A CLIENT

クライアントとして、さほど最低にならないためにはどうすれば良いのか

クライアントである以上、ある程度は最低なのでこの控えめな題名にしたのだとか...笑

 さて、Burger King流クライアントのススメとは

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① Understand Your Brand(自分のブランドを理解する)

② Create A Great Brief(素晴らしいオリエンを作る)

③ Let the Idea Grow(アイデアの成長を止めない)

④ The Biggest Risk is Not Taking Any Risk(一番のリスクはリスクを背負わないこと)

⑤ One Team(ワンチーム)

 

① Understand Your Brand

Burger Kingでブランドについて考える時、いつも2つの質問を考える。

⑴ WHO : 他社と自分のブランドの異なる点とは?

⑵ HOW : 自分のブランドの価値とパーソナリティとは?

ブランドの他社と異なる点は、多くの場合、創業時の歴史から見つけることができる。

バーガーキングの場合、1954年に創業した時に開発したFlame-Grilled(直火焼)である。直火焼であるがゆえ、焼き目などが異なり、全く同じハンバーガーはない。

バーガーキングの象徴である王冠。その王冠は、ゲスト誰でもがかぶれて、バーガーキングからすると、ゲストは皆、王様である。

・「Have it Your Way(あなたの好きなように)」とハンバーガーをカスタマイズできるところ。これは、個性を尊重する行動であり、ゲストに対して、究極のリスペクトである、という。

 

ブランドのメッセージを伝えるHOWはブランドの価値とパーソナリティに深く結びついている。

バーガーキングのパーソナリティが、「楽しく・偽りない・エッジが効いた」時に、一番ブランドとして強い、という。かっこつけようとした時、毎度失敗している。

 

② Create a Great Brief

良いオリエンを作るのに3つの材料が必要。

⑴ ターゲットオーディエンスの深い理解

⑵ パワフルなインサイト

⑶ 何を伝えたいのかをシンプルに、鋭く

盛り込みすぎることによって、クリエイティブの幅を制限してしまうため、バーガーキングでは、「1行のオリエン」を心がけている。

 

オリエンバーガーキングでは、すべての人を迎え入れる

結果:Proud Whopper

4ページに渡ってインサイト、やる意味など、他にもオリエンに入れ込んだが、一番のポイント「すべての人を迎え入れる」ということを明確にした。

 

オリエンバーガーキングでは、直火焼で作っている

結果:Christmas Sweater

結果)Flame Grilled Subway

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Creativity Onlineウェブサイトより

 

③ Let the Idea Grow

イデアをライオンとして、例えていたのですが...赤ちゃんライオンだと殺しやすいとか...赤ちゃんライオンのときに愛情を注いで育てなければいけないとか...

 

クライアントが言うあるある”殺し”文句

「どうやって結果につなげるの?」「結果が出るってどうやってわかるの?」

 

バーガーキングでは、結果につながるか分からないものこそ、今までやられていないこと、と捉え、ワクワクする。

 

その1つがMcWhopper(マックウォッパー)である。

調査は大事!

調査はクリエイティビティの殺し屋と言われがちですが、バーガーキングでは調査を大事にしており、McWhopperを実行する前にも調査をし、成功を見据えた、という。調査により、お金を節約できたり、今まで見えなかったことが見えたり、安心材料になったり、する。ただ、調査通りに物事を進めるのは、マーケッター失格、と反対している。

 

<McWhopperの調査結果>

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68%の人がMcWhopperを応援する

67%の人が大義を応援するブランドへ変える

 

またアイデアがよくても、実行でケチったら台無しに。広告業界の伝説ジョン・ヘガティが言うように「広告はアイデア80%であり、実行80%である

 

④ The Biggest Risk is Not Taking Any Risk

日頃エッジの効いたコミュニケーションをしているバーガーキングですが、人から「怖くないの?」と聞かれるそうで、その答えとは、

"We are afraid all the f***ing time!

いつもクソ怖いよ!

怖くない、ということは、リスクを取っていない証拠である。ブランドとして、怖いながらやりきる、という姿勢が必要であり、最悪失敗しても今の時代、ニュースサイクルが早いため、すぐ忘れるよっ!と。

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逆に、話題にならず、ただ雑音になることを恐れたほうが良い。

 

事例として、今年のカンヌでも多くの賞を受賞しているGoogle Home of the Whopper。

15秒のコマーシャルで「15秒では、ウォッパーの素晴らしさを語れないから、ここでいいアイデアが。OK Google、ウォッパーとは何?」と言い、Googe Homeを置いている人の家のGoogle Homeを起動させ、ウォッパーの商品特性を語らせた、という施策。公開日、多くのメディアに取り上げられ、話題となり、Google自らGoogle Homeのアップデートを行い、コマーシャルの声に反応しないようにした。そのままにしておいてもよかったものの、バーガーキング側がもう一度、違う声へすり替え、反応するようにした。この出来事、すべて1日でのことっ...!プライバシーの侵害などネガティブな意見もあったが、バーガーキングにしてみると、話題になり、カルチャーの一部になれたことで、結果オーライ!

 

⑤ One Team

世界各国にマーケティングチーム、エージェンシーがいるバーガーキングですが、一番大事にしているのが、個人である前にチームである、という思考。また、クライアントとエージェンシーという隔たりを超えて、1つのチームとして1つの目標へと行動すること。

クライアントとして、さほど最低にならないためにはどうすれば良いのか。

その答えは、「クライアント」であるのをやめて、「パートナー」へとなること。

 

と、真面目にセミナー内容を書いてみたのですが、オープニングからバーガーキングのマスコットである「キング」とデカイ鶏が踊る、という明るいセミナーでもありました。

 

と、こんなところで、2017年のカンヌセミナー紹介以上となりま〜す!