GLOBAL CREATIVE TRIP

海外のブランド事例やクリエイティブトレンドをいちはやくレポート

CES2019 これからのエージェンシーモデル

世界各国から約20万人が集うCESですが、ここまでの人数がこの小さな都市に集うと困るのが交通の混雑とスタバの長蛇の列。交通の混雑にはモノレールがおすすめです。朝は満員電車になってしまいますが、タクシーで会場に行こうとしても渋滞に捕まるだけなのでご注意を!スタバの列の攻略法はブログ記事の一番最後にご紹介!

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モノレールの駅から眺めるラスベガスコンベンションセンター

さて、前回のブログでデータの普及によって、コンテンツと広告のあり方が変わってきている、というお話をしましたが、それに伴い、エージェンシーモデルも変わってきています。Reinventing the Agency(エージェンシーの改革)というタイトルのセミナーが開催されるほど、この広告背景でどうエージェンシーが変わっていくべきか、というのもキートピックとなっています。

世界第1位の広告代理店グループであるWPPの元CEOマーティン・ソレルが去年の4月に辞任。その後、S4Capital(エスフォーキャピタル)という会社を立ち上げたことが話題となりました。マーティン・ソレルの野望をセミナーで聞くことができ、彼の思う今後のエージェンシーのあり方をちらっとご紹介します。

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画面左がソレル氏。いつも思うのですが、この人の目力は天下一品です。

S4Capitalを立ち上げた理由とは? 

去年5月、広告業界で最も成長を見せている部分を分析し、3つのエリアに大きな可能性を感じた、という。その3つのエリアを備えた会社を設立。

 

成長を見せている3つのエリア

①ファーストパーティデータ

消費者との関係を構築する力と、その関係への影響力を持つことが最も重要である。GoogleFacebookAmazonによるデジタル広告と検索の独占、そのデータの不透明性により、クライアント側は自分たちでデータの蓄積と分析を行い、直接、消費者との関係構築へ力を入れていることが目立っています。

 

② ファーストパーティデータに基づいたデジタルコンテンツ

データに基づき、スピーディに、デジタルメディアに適したコンテンツの制作。今までとは違い、コンテンツプロダクションはマーケティングの一番最後の工程ではなく、中心的な役割になってきている。今まで、コスト、スピード、クオリティのどれか2つを選べる、と言われていた時代とは異なり、その3つが実現可能となっており、その3つすべてを可能にしたものが勝者となる。

S4Capitalは、世界最大級のデジタルプロダクション会社MediaMonksを買収。WPPも狙っていた、ということも物議を醸しましたね。

 

プログラマティックメディアバイイング

ファーストパーティデータに基づいたデジタルコンテンツを、ファーストパーティデータを利用して、適した人へ適した場所と時間に届ける。

S4Capitalは、ここを解決するのに約3週間前にMightyHiveというアドテク会社を買収。

 

マーティン・ソレル氏曰く、広告代理店グループのBIG6の中で上記のエリアをバランスよく取り入れているのは、dentsuとのこと。元々、メディアは企業の根底にあり、デジタルに強い360iやIsobarを買収し、データマーケティングのMerkleを買収し、ソレル氏の言う重要エリア3つを網羅しています。

 

クライアントの変化

「変わらなきゃ!変わらなきゃ!」とプレッシャーを感じ、言い続けてきたクライアント側も、自分たちのビジネスモデルを作り変えようとしているのをすごく感じるCESである、とソレル氏。大企業のP&Gでは、ミレ二アル世代と、どのようにして関係性を構築していくか、社内では100〜120ものの実験を行なっている、と言う。突然現れ、市場2〜3%のシェアを持って行く若いブランドに対抗するため、大企業は特にこのような実験が必要となっています。

CESでクライアントと多くのミーティングを重ねている、というソレル氏ですが、クライアントが口を揃えていうことは、「スピードが足りない」。データを分析し、そのデータに基づいたコンテンツ排出までのスピードに皆さんは悩まされているようです。そのこともあり、エージェンシー機能・プロダクション機能を自社に組み込むIn-Houseスタイルが進んでいることも現実です。

S4Capitalが目指すのは「より早く、より安く、より良く」。ソレル氏自身「下品に聞こえるかもしれないが、今のクライアントが求めているのは、簡単に言うと、この3つであり、それを実現するために、このようなインテグレーテッドな体制が必要」と公言していました。

 

In HouseをサポートするS4Capital

ソレル氏率いるS4CapitalはIn-House Agencyモデルに対して否定的ではなく、むしろ促進しているようにも思える行動を取っています。

① S4Capitalの社員がまずクライアント企業に出航

② クライアントが必要としているチーム体制を考える

③ そのチーム体制に合わせて人事/面接を行う

④ チームが揃ったところで育成する

⑤ チームが自分たちで稼働できるようになったら、S4Capital社員はバイバイ!

⑥ S4Capitalはコンサル業務とし、サポートし続ける

クライアントからエージェンシーに要求しているのは柔軟性である。スーパーボウルなど大きな広告イベントで大きなエージェンシーの力が必要となるかもしれないですが、キャンペーンという考えが薄れている中、常に年間を通して柔軟に、かつお手頃価格でコンテンツを制作できる体制が必要とされている。

Embedded Agency Model(エージェンシーがクライアントに出航する)はよく聞きますが、体制を作って去る、というのはなかなか聞かないかもしれないですね。

 

さて、皆さんが一番気になっているであろうスタバの長蛇の列の攻略法とは!

ホテルの部屋に備わっているタブレットから、注文し、店舗でピックアップすることによって、朝はスマートにスムーズ!

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残念ながら、このホテルに宿泊していないので利用できず...