GLOBAL CREATIVE TRIP

海外のブランド事例やクリエイティブトレンドをいちはやくレポート

アース・デイ 海外の広告ピックアップ

今週の月曜日4月22日はアースデイだったということ、皆さんご存知でしたか?アース・デイは、1970年に開始され、今年で49年目を迎える地球環境について考える日として提案された記念日です。「アース・デイ」というネーミングを考案したのは、フォルクスワーゲンの「Think Small」を生み出した広告業界の伝説コピーライターのジュリアン・コイナ氏、というのは有名なお話ですね。

 

そんなウンチクはさておき、ブランドは今年のアース・デイをどうお祝いしているのでしょうか。いくつかの事例をご紹介します。

Apple 「Don't mess with Mother(地球を怒らせるな)」

地球のことを海外では、Mother Earth(マザーアース)という愛称で呼んでいることから、このコピーとなっています。迫力ある映像はすべてiPhone XSで撮影されたもの。何と言ってもヘビメタバンドのメガデスの楽曲が印象的ですね。地球はヘビメタのように、乱暴で過激で力強い、ということから、この楽曲選抜となっており、映像でも地球の脅威を表現するダイナミックなカット満載です。

 

Snapchat Earth Day Lens

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ADWEEKより

Snapchat上に国連と共同で制作したEarth Day限定のARレンズが登場。地球温暖化により、2100年までに海面は26インチ(約66センチ)上昇する、と言われています。その海面上昇を自分の周りの環境で体感できるようなインタラクティブなARレンズとなっております。

 

Busch 「Rooted in Love(愛の根)」

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専用サイトよりスクリーンキャプチャ

自然の中で飲みたいビールとして長きに渡りブランディングされているブッシュは、アースデイを記念して、アメリカで発見することのできる木々25種類の美しさと愛らしさを紹介する写真集「Rooted in Love」を20ドルで販売。売り上げのすべてをNational Forest Foundationという森林の復興と拡大を目指す非営利団体へ寄付する予定です。

 

Saalt 「World's Largest Period Cup(世界最大の月経カップ)」

女性が一生涯でタンポンを何本使用するか、ご存知ですか?その数、11,000本だそうです。しかも、たった1本のタンポンが自然分解するのに、なんと人の人生以上の期間を要するそうです。一生分11,000本のタンポンをおしゃれなベニスビーチの砂浜に突き刺し、視覚化したのは、Saaltという月経カップブランドです。繰り返し使用できる月経カップを使用することにより、ゴミはなくなり、環境にやさしい、ということを告知するとともに、通りすがりの女子が自分の持っていたタンポンを渡すと、月経カップを代わりにもらえる、というサンプル配布も。

 

Michelob Ultra Pure Gold 「Pure Gold Ad Blocker(ピュアゴールドアドブロッカー)」

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chrome web storeよりスクリーンキャプチャ

今年のスーパーボウルのテレビコマーシャルを見てもわかるように、Michelob Ultra Pure Goldは、自然を体感できるオーガニックビールという位置付け。そのMichelob Ultra Pure Goldが今年のアースデイに公開したのが、デジタル広告をすべて美しい自然の画像へと変えてくれるGoogle Chrome用のアドブロッカー

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どの自然画像もゴールドトーンにし、商品のPure Goldを彷彿できるようにしている

REFRESHING, ISN'T IT?(ね、爽快でしょ?)というコピー付き、かつ#EXPERIENCEPUREGOLDというハッシュタグも入れちゃっている美しい画像は、結局Michelob Ultra Pure Goldの広告なんですけどね。アドブロッカーの仮面をかぶった、アドジャック、ということでしょうか。

 

今年は、動画、AR、本、イベント、アドブロッカーと形態は様々だったアース・デイのコミュニケーションでした!