GLOBAL CREATIVE TRIP

世界各国を旅しながら働く児玉が、海外のクリエイティブトレンドをいちはやくレポートします。

CES2020 見逃せないトレンド

新年あけましておめでとうございます!今年もどうぞよろしくお願いいたします。と気が付けば新年のご挨拶は毎年、ラスベガスで開催されるCES会場から、となっております。今年で6年目のCESの参加となり、「月日は何処へ?」と周囲を見渡してしまう、どうも児玉です。

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ラスベガスらしい、ストリップ通りを見渡す写真を1枚。
この5年間で「IoT」「ウェアラブル」「スマートホーム」「VR/AR/MR/XR」「音声アシスタント」「5G」などなど、様々な用語とともに、時代の進化を感じてきましたが、2020年代の幕開けを飾るCESでは何が語られるのでしょうか?
 
明日から、CESの目玉である展示会場がオープンして、CESも正式始動するのですが、一足先にはじまるのが、セミナーです。本日のセミナーでまさに「CES2020 見逃せないトレンド」というトピックのセミナーがありましたので、その内容をここで少しご紹介します。
 
2020年からの10年間、世の中はどのように変化していくのでしょうか。
2010年代をひと言で言うと、Internet of Things (IoT)
と語るのはCESを主催している団体CTA(Consumer Technology Association)のSteve Koeningさん。
 
では2020年代は?
同じIoTでも、2020年代は、Intelligence of Thingsの10年になる、とのこと。モノがインターネットにつながる、というInternet of Thingsを超え、モノにインテリジェンス(知性、いわゆるAI)が備わってくる、という意味です。
 
2020年代のイノベーションの基盤となり、新IoTを支えるのが、AIと5Gとなります。
 

AI

AIが商業に多大なる影響を与えているとともに、カルチャーにも影響を与えています。カルチャーに影響を与えている、ということは、消費者の行動変異へとつながります。興味深いですね。例えば、AIが搭載されたデバイスやサービスはすべてユーザーエクスピリエンスを向上させるものに使われており、それらによって消費者の行動 、期待がどんどん変化していく、ということ。
 

5G

CES2020を語る上で、「5G」なしでは語れないですね。5G元年とも呼ばれる2020年ですが、登壇者が念押ししていたのは、「スイッチを押して、すべてが5Gに切り替わる」ということではなく、数年かけて徐々に世の中へ広まっていく、ということ。アメリカ市場では、今年主要製造者から5G搭載のスマホの出荷は開始されるが、2021年に出荷が加速化し、2022年にやっと5G搭載のスマホの出荷が4Gより多くなる、という予想になっています。
 
なお、5Gにまつわることで言うと、消費者ベースの体験がいかに改善されるか、潤うか、という話が多いですが、
第5世代にして、事業活動に多様される初代の通信システムとなります。映画を1本数秒でダウンロードできる、ARゲームを大人数で楽しめる、といった小規模なことだけでなく、世の中のインフラ自体が大きく変わることが予想され、昔見ていたSF映画の世界が現実に近づくのが2020年代と言われています。
 
AIと5Gに少し触れたところで、今年のトレンドとなるものキーワードとともに、簡単にご説明いたします。
 
CONNECTED INTELLIGENCE
毎年CESで話題になるのが、最新のガジェットや家電ですが、それらを1つの言葉で表すとしたら、Connected Intelligence、とのこと。この用語”Connected Intelligence”はこの20年間のイノベーションを表しています。Connectedは今までの10年。そしてIntelligenceはこれからの10年。そして、これから発表される商品、テクノロジーは、この2つを組み込むのが当たり前になってきていること。ということは、これ以上の価値がないと、勝ち残れない、ということです。
 
HUMAN MACHINE PARTNERSHIPS
これからの10年間、AIの一般化により、人間とマシーン(AI)の連結がより多く、濃くなっていきます。分かりやすい例として、去年話題になったのが、マクドナルドのドライブスルーに音声アシスタントを導入する、というニュース。ドライブスルーの注文を受けるのは音声アシスタントにし、商品の受け渡しは人間のスタッフが行う、という分業の導入を検討するマクドナルドでは、スタッフの手間を一つ減らすことにより、ミスを少なくし、サービス向上につなげる、という試みのようです。
 
STREAMING WARS
コンテンツ、エンターテインメント業界で話題になっているのが、ストリーミングサービスの数の爆発です。Netflix、Hulu、Amazon Prime等は数年前からあるのですが、去年から今年にかけてメディア会社によるストリーミングサービスの開始が気になるところです。HBO MAX、NBC PEACOCK、Disney+、Apple TV+などなど、誰もがDirect-to-Consumerのサービス提供を開始し始めています。コンテンツの数の急増、よりニッチなコンテンツが増える見込みとなります。例えば、今年後半に公開されると予想されるQuibiというモバイル向けのハイクオリティ動画ストリーミングサービスなどには要注目です。
消費者としては、あそこのあれも見たいけど、ここのこれも見たい!月額いくら払えばいいんだ!?という悩みが出てきますね。実際、年々ストリーミングサービスへの消費者支出は上昇するばかり。が、ひと昔にケーブルテレビの解約者が増えたのと同様、いずれバブルは崩壊し、整理される時がまた訪れるのでしょうか。
 
XR INNOVATION
ハードウェアの進化とユースケースの急増も今年注目されます。VRのヘッドセットでは、VR Hardware 3.0と言われ、6DoF(Six Degrees of Freedom)という前後、上下、左右を自由に動くことができるのが当たり前となってきており、コードによっての動きの制限がなくなってきています。また、カメラがヘッドセットに搭載されることにより、「ルームスケールエクスペリエンス」もより促進されます。
また、ARグラスはより現実味を帯びてきています。例えば、今年のCES Innovation Awardを受賞しているNorm Glassesはまるで普通のメガネに見えますね。

また、近年B-to-B分野におけるXRのユースケースは急増してきており、今後も増える予想です。
 
FUTURE OF TRANSPORTATION
カーショーとも言われてきたCESでは、車や移動手段全般はいつもキートピックとなってきました。2020年代は、"Electric Decade for Vehicles(電気自動車の10年になる)”と言われていました。バッテリーテクノロジーと電気モーターの進化、そして、充電システムの向上と普及によるものです。また、近年では、電気自動車を商業用に使われるとともに、これから数年は商業用に自動運転車の普及が予想されます。
車以外で移動について、注目されているのは、Last Mile(最後のマイルへの移動手段)。都市化により、多種多様な移動手段が必要になってきており、この分野でイノベーションが起こっています。多くの都市で電動スクーターのシェアサービスが去年から普及していますね。そして、今年のCESですでに注目されているのはフランスのスタートアップWelloが発表した電動三輪車です。

そして、Next Mile(次のマイル)へのイノベーションとして、今年また注目されるのが、空飛ぶ車(eVTOL)。去年Bell Nexusが派手な展示で注目されましたが、今年もさらに出展数が増え、注目を浴びる予定です。

 
DIGITAL HEALTH BECOMES A LIFESTYLE
2020年では、デジタルヘルスはライフスタイル化する、と言われています。テクノロジー業界で一つの分野を占めていたデジタルヘルスは、今では、さらに、Sleep Tech(睡眠テクノロジー)、Health&Wellness Tech(健康テクノロジー)、Baby Tech(赤ちゃんテクノロジー)などと、分野の中でもさらにジャンル分けされて細分化され、今年もこの分野がさらに進化していく予定です。
 
ROBOTICS
「未来といえば、ロボット」という安直な理由で、数年前はCESの会場で歩くロボット、コロコロ移動するロボットが注目されていましたが、正直、ユースケースに当てはまらず、伸び悩みました。昔考えていた何でもしてくれそうで何もできないロボットより、Task Based Systems(特定されたタスクを処理するシステム)が今後伸びます。例えば、去年話題になったパンを焼くロボットBreadbotのようにある特定のことを素晴らしくこなすロボット/システムとか。

また、ロボットはロボットでも、動いてインタラクションするロボットではなく、動かないけど、ニッチな内容で活躍するソーシャルロボットが今年流行りそうです。
例えば、Roybiは子供向け外国語教育ロボ。Tombot Robot Dogは認知症の老人向けの犬型ロボット。Pria by Black +Deckerは顔認証と通知を使って薬を忘れず、提供するロボットなどなど。

ざざーっと、まだこれから始まるCES2020の予想されるトレンドのご紹介でしたー!
これからの10年、どう変化していくかが楽しみですね。