Mobile World Congress 2日目 テクノロジーを使ってブランドLOVE♡
モバイルワールドコングレス2日目、多くのブランドの話を聞いていると、どのブランドもどうテクノロジーを使って、消費者のニーズをどう満たせられるか、というのを考えている。
Olayウェブサイトより
テクノロジーが進化する中、モバイルファースト(本日のセミナーでは"モバイルオンリー”とまで言ってました)になりつつある中、ブランドの立ち位置として根本的に変わらないのは、すべては消費者のためであるべきであり、消費者への理解に基づいたコミュニケーションであるべき、ということ。
その消費者を理解する中で多くのブランドが口にしていたのは、ここ数年よく耳にする
PAIN POINT (ペイン・ポイント)
<プチ英語講座>
Pain: 苦痛、痛み Point: 点、ポイント
直訳すると:苦痛の点
意訳すると:苦痛と思うポイント、面倒くさいと思うこと
消費者のPain Pointをテクノロジーとモバイルを使用して、サービスや良い体験へと作り変えている事例をいくつかご紹介します。
OLAY - Skin Advisor
去年のモバイルワールドコングレスで話題になっていたのは、L'Orealが発表していたUV Patch。そして、今年話題になっているビューティブランドは、P&GのブランドであるOlayです。
アンチエイジング商品で有名なOlayは、数日前にOlay Skin Advisor 2.0を発表。Skin Advisorとは、スマホでセルフィーを撮影して、肌診断をしてくれ、自分にあった商品を勧めてくれるもの。
「別に、今まであったものじゃん」と思うかもしれません。このSkin Advisorも、実は去年の秋に発表されたもので、数日前に発表されたのは、その次世代2.0バージョンです。その凄さとは、化粧品業界では初となるディープラーニングを適用しており、診断も驚くべき正確さなのだとか。
Olayの調査によると、女性の中で最も購買への影響力があるのは、店頭の棚である。なのに、そのうち、探していたものが見つかった、という女性はたった3分の1だと言う。Olayが解決しているPain Pointとは、店頭に行く前、スマホを使って簡単に、お客様にあった商品をレコメンドし、購入の失敗をなくす、ということ。
2.0バージョンが公開されるのは今年3月、まずアメリカからですが、現状バージョンはこちらから、ぜひお試しください!
Pedigree - Found
ペットフード会社が着目した消費者のPain Pointは、家族の一員であるペットが迷子になったときのこと。Googleのアドネットワークをうまく利用し、ペットが迷子になった時、ペットの写真をアップロードすると、近隣の人に「この子、探しています」広告が配信される、という仕組みである。
「ペットがどれほど大切な存在か、わかりますよ〜!」というペディグリーのアピールとなっており、ペットの飼い主からは共感しやすいブランドとなっています。
Listerine - Feel Every Smile
自称Empathy Expert(共感専門家)であるJohnson&Johnsonの少し前の事例ですが、盲目の人へ向けたサービスのご紹介です。着目した消費者のPain Pointとは、目が見えない人は、人の笑顔(表情)を見ることができない、ということ。それを顔認識とモバイルを使用して、人の笑顔を認識するとバイブレートするようになっている。
上記3つの事例を見ていると、これはサービスなのか、マーケティング施策なのか、滲みつつあり、判断がつき難いです。
ただ1つ分かることは、どれも消費者にDelightを与えるものに間違いないですね〜。
ではでは、バルセロナから、児玉直子でした〜。