GLOBAL CREATIVE TRIP

海外のブランド事例やクリエイティブトレンドをいちはやくレポート

カンヌセミナー Day 7

とうとうカンヌ7日目、最終日を迎えました!

本日は土曜日。セミナー数は大幅に減り、セミナー会場も1カ所に。
毎日、あっちへ行き、こっちへ行き、というのがなく、
最終日にして、少しホッとしておりました。

最終日のピックアップセミナーは
Nestleと360iによる「Tales from the Edge: How to Blow S#!T Up」というセミナー。
セミナー名の和訳は「端からの物語:モノを破壊していく手順」です。
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主に、デジタルが進む中、どう対応し、
意味あるクリエイティブを生み出していけばいいのか、という内容。

セミナーで強調していたのは、SELECTIVE DEMOLITION(選択的破壊)。
新しく生まれ変わるために、すべてを破壊していくのではなく、
何を破壊して、何を大事に持っておく必要があるかの見極めが大切、とのこと。

マーケティングをしていく上で、大事にしていくべき3つの要素を紹介。
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1. Inspire Organizational Change:組織改革を発奮させる
組織上部から大きなビジョンが発表されるが、
そのビジョンのインスピレーションとエネルギーは組織の端から生まれるもの。
例)ネスレのメジャーブランドであるNespressoは、組織の端っこから生まれたアイデア
このようなアイデアを育むためにDigital Acceleration Teamというプロジェクトも設立。

2. Ignite Feelings to Believe:信じる感情に火をつける
どのブランドの根底には、機能的なベネフィット(Reason to Believe)以上に、
感情的なベネフィット(Feelings to Believe)が眠っている。
今、ブランドは消費者が何を言っていて、何を思っているか、リサーチする能力が高まっており、その知識によって、より感情を動かすクリエイティブへと導けるようになっている。

3. Make a Lasting Impact:記憶に留まるインパクトを
消費者の考えを変える、ハートに触れる、のは当たり前で、ネスレは人々の人生にインパクトを与えたいと考えている。
例)Lean Cuisine(カロリー控えめ食品)
https://www.youtube.com/watch?v=h1I_hFwzOYA
女性たちを体重計のある部屋に招き、女性たちの体重を計ると思いきや、
女性たちの一番大切なモノを計る、という企画。

デジタルが進み、広告・マーケティングの背景がどんどん変化していく中、
根本的に変わらないものがあり、その基本を忘れないことも大事、というセミナーでした。

データ、テクノロジー、イノベーションという言葉が飛び交っていた今年のカンヌでしたが、「初心忘るべからず」という言葉が残るセミナーで私のカンヌは締めくくられました。

毎日、なんともざっくりとして内容で
書かせて頂きましたブログ。

今後、定期的に海外の情報を紹介させて頂きますので、
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!