GLOBAL CREATIVE TRIP

海外のブランド事例やクリエイティブトレンドをいちはやくレポート

CES2019 始動!

明けましておめでとうございます!今年もどうぞよろしくお願いいたします!

と、新年のご挨拶は毎年恒例、CESが開催されているラスベガスから、となります。

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2019年1月7日:毎年代わり映えしないラスベガスコンベンションセンター

CESの展示場の扉が開くのは、明日1月8日からのため、準備真っ只中の展示会場ですが、週末から各社のプレス発表会が開かれており、本日から本格的にセミナー等も始まり、少しずつ賑やかになり始めているCES会場から、本日のブログをお届けします!

 

CESは、ただのカンファレンスではなく、毎年、年始に世の中がどう変化していくのかを示唆する、世界注目のイベントです。今朝テレビをつけると、視聴者数が全米トップの朝の情報番組TodayでもCESが紹介されているのを見ると、世間一般的に注目されているのを実感します。

 

CESが本格的に始動する前、まず話題になるのが(プレス発表する新製品以外に)ラスベガス周辺に登場する広告です。CESの開催に合わせて、大手企業はラスベガス周辺に派手な広告を出すのが毎年注目であり、その年、何が話題になるのか、垣間見ることができます。 

去年は一昨年のAmazonのAlexa祭りに対抗し、Googleが大きなビルボード、モノレールをハイジャックし、"Hey Google"というフレーズを掲げてGoogle Assistantを広告したのが記憶に新しいですね。今年も去年と同じ、”Hey Google”と書かれたモノレール車両と、去年より大きくなった展示スペースが目に入ってきます。

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Googleの展示スペースの後ろに見えるGoogleラッピングされたモノレール

しかし、今年、先駆けて話題となったのは毎年不参加が目立つAppleの広告です。今年も参加していないのに、この13階分の高さを誇るメガビルボードで話題を勝ち取っていくApple、なんて憎いんでしょう。しかも、会場となるラスベガスコンベンションセンターを見下ろす形がなんとも言えませんね。

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メイン会場であるラスベガスコンベンションセンターを見下ろすビルボード

コピーは、"What happens on your iPhone stays on your iPhone"

英訳:あなたのiPhoneで起こったことは、あなたのiPhone内に留まる。

ラスベガスの有名フレーズ「ラスベガスで起こったことは、ラスベガスだけに留まる」を文字っています。ラスベガスは大人の遊園地として盛えている場所であり、ギャンブルしすぎても、飲みすぎて羽目を外しちゃっても、それはラスベガスに留まるので、安心して、思いっきり楽しもう!という意味です。

ただし、Appleが言いたいのは、Appleを思いっきり楽しんで!という純粋なものではなく、(顧客データを使って消費者にモノを買わせようとしているAmazonGoogleとは違って)Appleはあなたのデータを大事にしていますよ、というメッセージである。コピーの下に記載されているapple.com/privacy(Appleのプライバシーに関するリンク)にその意味が込められているのがわかります。

ということで、今年のキートピックの1つはプライバシーとセキュリティーですね。データが必須となるインフラの中でプライバシーとセキュリティをどう考えていくかが、今後大きな課題となります。

この広告の裏側にはAppleスマートスピーカーであるHomePodがAmazon EchoGoogle Homeに比べ、伸び悩んでいる腹いせ、というふうに囁かれてもいますけどね...。

 

Googleは去年より展示スペースを大きくし、今年も多くの話題を呼ぶ見通しです。準備中のスペースを通りがかった時、小さな遊園地化していましたからねっ!やることが派手ですね〜

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今年のGoogle展示スペース2階に見えたのはGoogle流イッツ・ア・スモール・ワールド

 ということで、CES2019、いよいよ開幕です!

dmexco 2018 - 横派?それとも縦派?

年間多数のセミナーに参加していると、よくスマホ誕生前とスマホ誕生後の比較画像を目にします。2005年と2013年、ローマ法王が選出された時のサンピエトロ広場を捉えたものですが、当時、この比較画像が話題となりました。

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しかし、この5年間、さらなる変化があると言われています。

 

それは、スマホの持ち方。

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dmexco 2018 - モバイルファーストからボイスファーストへ

2017年のCESでAmazonのAlexaが大々的に登場し、ついに「ボイス時代到来!」と言われました。まだまだ現実的に、一般家庭への導入、とまでは行かず、技術的に追いついていないところは多々ありますが、モバイルが人々の行動を変化させたように、ボイス(音声インターフェイス)が世の中を大きく変えていくことは間違いない、と言えるでしょう。

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音声インターフェースの発達によって

・モバイルファーストから、ボイスファーストへ

・スクリーンから、スピーカーへ

・視覚的なウェブから、聴覚的なウェブへ

・下を向いている人たちから、まっすぐ前を向く人たちへ...?

 

どれくらいの速さで「ボイス時代」が到来するかというと

スマホの導入スピードよりも速い

・2020年までには30%のウェブブラウズはスクリーンレスになると言われている

 

なのに、世界でトップ100企業のうち、オーディオガイドラインを作っているのはたった16企業のみ。今後、ボイスインターフェイスという環境のなかで、消費者とどう対話するか、ブランドは考えていく必要がある。

 

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dmexco 2018 - dmexco到着!

お久しぶりです!暖かいカンヌは気がつけば、もう3ヶ月前。

本日は秋の兆しを感じるケルンからブログをお届けいたします。

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ケルンといえば、ドイツで4番目の人口を誇る都市で、ケルン大聖堂ライン川を眺めに世界中から観光客が集まります。しかし、9月中旬の2日間だけ、世界各地から観光客ではなく、マーケター、テクノロジスト、エンジニア、クリエイティブ業界が集います。

 

その目的はdmexco!

ディメクスコと読みます。1回、声に出して読んでみましょう。

 

dmexcoとは、毎年100カ国以上から、40,000人が足を運ぶデジタルマーケティングカンファレンスです。この変な名前の由来も、Digital Marketing Expo & Conferenceであり、その名前の通り、1000社以上のベンダーの展示とともに、多くのセミナーが開催されています。デジタルマーケティング版CES、Mobile World Congressという感じでしょうか。セミナー会場へ駆け足で向かう際、通り過ぎるブースのほとんどは、CRM!CSM!マーケットリサーチ!ターゲティング!など、デジタルマーケティングへ特化したブースが多かったです。

 

たった2日間のセミナーで話される内容も、もちろんデジタルマーケティングにちなんだ話題ですが、「デジタル」とひと言でいっても「なんでもありじゃん!」と言われちゃいますね。本日参加してみて、デジタルと言っても、モバイル、ボイス(音声インターフェイス)、プログラマティックに関する話題が多く感じました。

 

では、この先のブログ記事では、現地から、いくつかの話題を提供させていただきます!

カンヌセミナー2018 Day4 KFC

カンヌ4日目のセミナーで最もエンターテイメント性が高かったのはこちら!

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生き返ったカーネル・サンダーズが司会進行を務めたKFCのセミナーです。

サンダーズおじさん以外に登壇したのは、サンダーズおじさんを死から生き返らせたKFCのマーケティングディレクターと、エージェンシーWieden+Kennedyのエグゼクティブクリエイティブディレクターです。セミナーの題名は、

How a Chicken Salesman Predicted the Future of Modern Marketing

チキンのセールスマンが未来のモダンマーケティングを予測

 

チキンのセールスマンとは、創業者のカーネル・サンダースのこと。彼のおかけでここ数年KFCが以前の輝きを取り戻せた、と言っても過言ではない。

ここ数年、Wieden+Kennedyとパートナシップを結んでから、KFCがニュース、いわゆるポップカルチャーで目にすることが圧倒的に増えました。そこには、11種類のスパイスとハーブによる秘伝のレシピ以外にいくつかの秘密が...。

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カンヌセミナー2018 Day3 Unilever

今年もお決まりの黄緑色のジャケットで登壇したUnileverのChief Marketing OfficeのKeith Weed。今年のセミナーのテーマは、

Founders' Formula: Pioneering for Purposeful Growth

創設者の方式:社会的意義に基づいた成長を開拓する

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こういったセミナーで使われすぎているフレーズ「Brand Purpose」の根底にあるのは、創設者の理念である、とKeith Weedは言う。

 

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カンヌセミナー2018 Day2&3 ダイバーシティ

ここ数年、カンヌのセミナーでよくテーマにあがるのが、ダイバーシティ

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Vogue UKのホームページより

 

今年もそこは変わらず、

2日目はヒューレット・パッカード(HP)

3日目はプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)

と2つのグローバルブランドがカンヌのメインステージでダイバーシティについて語った。

 

ダイバーシティとは多様性のことを指すのですが、男女平等だけでなく、人種、民族、性的指向の多様性のことを指します。

 

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