CES3日目 未来のリテール
ついにCESも折り返し地点!
アメリカ人は基本的にフレンドリーで、目が合うと「How are you ?」とほぼ9割は尋ねられるのですが、「Exhausted!」と言うと、「I know!」というような会話が多くなる3日目。
How are you:ハウ・アー・ユー(元気?)
Exhausted!:エグゾースティッドゥ(クタクタ!)
I know!:アイ・ノウ(わかる!私も!)
とプチ英会話講座ではじまったこのブログですが、本日は未来のリテール(小売業)について少しご紹介。未来、といっても、もうすでに始まっていることでもあるのですが...。
CESでは多くのリテーラーが参加するのですが、この10年間でリテーラーがCESへ参加するモチベーションが大きく変わったと思います。というのもCESは家電見本市。自分たちのお店に何を置くか、今後、どういった製品が市場に出回るのか、見に来ていたのですが、今はCESも家電見本市からテクノロジーショーへとシフトしており、リテーラーもどういったテクノロジーを使って自分たちのビジネスをイノベーションしていくか、考えに来ています。
ということで、CESで今年初めてHIGH TECH RETAILING SUMMIT(ハイテク・リテール・サミット)が開催され、参加してきました。
リテールとは、ただモノを売るだけではなく、テクノロジーと組み合わさることによって、消費者の行動に大きな変化をもたらす力を持っています。それを立証しているのがアマゾンですね。本屋だったアマゾンは今、声を発するだけでモノを買えるようにしています。
アマゾンのような企業の出現によって、多くの小売業社は苦しむことに。
今、起こっているのは、RETAIL ACOPOLYPSE(小売業の黙示録)。
2017年も厳しい年でした。アメリカでは、一年で7000の実店舗が閉店を余儀無くされ、TOY'S R USなどの大手リテーラー21社が破産申告をしました。一方、2017年、アマゾンの株価は56%の値上がりを記録しました。全体で見ても小売業界の売り上げは伸びており、2017年のホリデーシーズンは前年に比べ、売り上げは5.6%アップしています。
勝者と敗者の明確である線引きは、テクノロジーによって作られたものと言えます。Personalization(パーソナライゼーション)とExperiential Retailing(エクスペリエンシャル・リテール)という小売業界での大きなトレンドをについて行くにはテクノロジーとデータが必要となります。
Forrester調べによると、
75%のリテーラーは今年、パーソナライゼーションに投資する、と回答
72%のリテーラーは今年、実店舗におけるパーソナライゼーションに投資する、と回答
ほとんどのリテーラーはパーソナライゼーションに投資するのは大事と思っています。さらに実店舗での体験をよりパーソナライズされた、より良い体験として提供する、というのを重要視している、というのがわかります。
例えば、LOWE'Sという住宅リフォーム会社は実店舗で自分の思うがままにリアルタイムでVRを通してリフォームのビフォーアフターが見れるようにしたり、スターバックスはアプリで事前注文を可能にし、列で待つ、というストレスをなくしたりしています。
上記のように、テクノロジーを通して店舗での体験を改善している例が増えているとともに、店舗のあり方自体が変化してきています。店舗はモノを買う場所ではなく、ブランドを体験する場所、製品を発見する場所へと変化しつつあります。
例えば、アップルは店舗でiPhoneを使った写真講座、iPadを使ったイラスト講座など、製品を絡めた学びの場にしていたり。また、最近増えているのが、ショールーム型店舗です。
ショールーム型店舗では、在庫はほとんど抱えていなく、消費者に実際モノに触れてもらう空間となっています。
例えば、アメリカの大手リテーラーのTargetは、テクノロジーハブであるサンフランシスコにスマートホーム製品を紹介するOpen Houseという店舗を開きました。
Open Houseホームページより
b8ta(ベータ)とは、スタートアップが開発した製品を実店舗で紹介している「お店」です。アメリカに数カ所あり、Lowe'sとパートナーシップを結び、Lowe's店舗でも発見することができます。
b8taホームページより
他いろいろと、面白い形態の店舗をご紹介したいのですが、もうすぐ離陸なので、本日はここまでです!
座席24Fより
まもなく帰国!まもなく日本食!